小池独裁都政は、兇と出るか、吉と出るか?

首相自身の森友、加計スキャンダル、さらには、不倫、絶叫、失言議員の続出と相次ぐ不祥事で、自民党が負けると分かっていたものの、いざ蓋をあけてみると、57から23議席と半分に減ってしまった。正に惨敗だ。選挙直前の稲田大臣の失言が致命傷だったのだろう。

市民ファーストの会は6から49と大量当選したが、その大多数が、地元に根を持たない落下傘議員で、しかも、政治的な経験がなく、政治的な素質も未知数の素人集団なのだから、小池知事の言いなりだろう。

公明党の23と合わせれば72議席過半数を制するため、知事の目指す都政がやりやすくなったのは間違いない。

これは、国政の場における「安倍一強」が、都政の場では「小池一強」が実現したことに他ならない。

「安倍一強」がとのような結果をもたらしたかは、議員の不祥事の続出、そして、今回の都議選の自民党の惨敗を見れば明らかだろう。

東京オリンピックもさることながら、当面の差し迫った問題は豊洲移転と築地の再開発だ。 豊洲と築地の2カ所に市場機能を持たせるなど、そんな器用なことが本当にできるのか?

豊洲に5000億円もの大金をつぎ込み、さらに、築地を再開発するとなると、同じくらいの大金が必要になるのではないか、そのお金はどう調達するのかなど問題は山積だ。

「二兎を追うものは一兎も得ず」というが、どっちつかずの結果となって、結局は豊洲も築地も衰退し、元の木阿弥になってしまうのでないかと懸念される。

だからこそ、議会でしっかりとチェックしなければならないのだが、今回の選挙で、その機能がなくなり、同じことの繰り替えになるのではないだろうかと危惧される。

自民党憎しで、小池知事に白紙委任状を託した都民の選択が、吉と出るか兇と出るか、見ものだ。「盛者必衰、驕れるもの久しからず」だ。

それにしても、森友、加計問題で、安倍首相をあれほど非難し責任を追求し続けた民進党が15から7になり、さらに5議席と減らしたのは、民進党に対する失望感の表れであろう。

スキャダルの追求には熱心だが、肝心の国政では党内の意見すらまとめることが出来ず、票欲しさに、まったく異質の共産党と組もうなんて卑しい根性では、とても国政は任せられないということだろう。二重国籍の問題だって本人の口から納得できる明確な説明もないし。

自民党は、一から出直してもらいたい。中国、北朝鮮問題等々、日本が置かれている国際環境は益々混迷を深めている。

こうした国難の時代に、国政を任せられるのは自民党しかいないのは確かだし、総理の座が務まるのは、今のところ、安倍首相以外にないのだから、冷静に今回の敗戦を分析し、人心を一新して党勢をしっかりと立て直して欲しいものだ。

それにしても、安倍晋三という人は、本当に女性と友人には恵まれない。なんとかならいものかねぇ。余り女性に肩入れするのは止めた方が良いのでは?ろくなことがないから。